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入試に多様性? [社会問題]

 先日、東大総長の東京大学の入試改革を語る言葉の中に、「学生の多様性をさらに高めたい」 という一節があった。

 “さらに”がついているので、今の学生に多様性がないとは言ってないことになるが、どうもそうは聞こえない。私には、東大生には多様性がない、と聞こえてしまう。

 生物には、どれも他と同じものはない……それは、生物の大元である遺伝子にそういう特性があるからだと思う。遺伝子は、本来、常に多様性を求め、環境の中で生き残れる個体を増やし続けて行っている。だから、ヒトも含め、あらゆる生き物に同じものはない。
  
 そんなことはない……と言われる方は、違いが分からなくなってしまっているのである。

 一卵性双生児、遺伝子は同じ、だが、生後間もなくはいざ知らず、育つにつれて、行動様式にも、好みにも違いが出て来る。それは、脳の発達が、外界からの刺激によって行われるため、同じ遺伝子を持った一卵性双生児でも、違いが出るのである。

 一卵性双生児は、最初は違いがなく、徐々に違いが生じて行く。これは、双子でないヒトでも言えることである。ヒトは、成長するにつれ、違いがはっきりしていく。同じ学校に通って、同じ制服を着ていても同じではない。ペーパーテストの点数が同じだったとしても、明らかに違っている。

 だから、東大生にも確かな多様性はあるはずである。総長にその確かな多様性が見えないのは、特定の進学校から入る学生が多いため、偏見や思いこみがあるような気がしてならない。

 多様性が少ない……それは、むしろ、ある一定の基準で選ばれた、一定の価値観にしばられた教官側にあるのではないか……そして、学生にそんなに多様性を求めるのであれば、ほっとけば、必ず多様化していく学生たちの邪魔をしないような、教育をすればよいのでは……私は、そう考えてしまう。

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