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神経内科に紛れ込んでくる病気(2) [神経内科の病気]

 「また、痛くなったな。こんなに……休み休みじゃ、着くのはいつになるのやら……」高田さんはぼやいた。高田さんは歩くと足が痛くなる、休むと痛みは治まるが……歩くとまた足が痛む、こんな症状に困っていた。

 これは、間欠性跛行と言われる症状である。歩けば痛む、それで一休み、だんだんよくなり……また歩く。すると、また痛む。これを繰り返すのが間欠性跛行という。

 こんな患者さんが神経内科の外来に見えることがある。考える病気が二つある。

 一つは……腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)……整形外科の病気である。脊柱管は背骨の中の空間をいう。ここを通るのが脳につながる脊髄とそれから出る脊髄神経、腰部では神経が束になっていて、馬のしっぽのように見えるので馬尾神経という。
 
 脊柱管が狭くなるのは、先天的に狭い場合もあれば……ヘルニアや変形性脊椎症、脊椎すべり症などの病気が原因のこともある。

 もう一つは……足を栄養する動脈が狭くなる閉塞性動脈硬化症バージャー病という血管の病気である。こっち場合は、動脈の血の流れが悪くなるので、外来の診察の時は、脈が触れる場所で場所が触れなくなるのが腰部脊柱管狭窄症との区別のポイントとなる。こちらは、血管外科の領域である。

 ということで、この症状を訴える患者さんの場合、私の外来は通り道となり……どちらの専門医にお願いするのかを決めるのが、私の仕事となる。

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