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子供の躾(3) [人生]

 昔、子供の躾は家の文化の中で行われた。そして、その担い手は家の女たちであった(けっして、主導権を男が握っていたのではない)。そして、そこには、何代も受け継がれてきたノウハウがあった。

 今はどうか? 家はない……誰が躾の担い手か? 子供の両親……イクメンなどとは言われているが……やはり、母親が主役である。

 だが、母親には経験がない……ド素人である。そこで、育児書に頼る。夫の親が口を出そうものなら、拒絶反応がおこる。子供は家やジジババのものではなく、自分たち夫婦のもの……それが母親の考え方である。

 それには一理ある。だが、自分たちのものと言った以上、その子供が何か社会に迷惑をかけた場合、全責任を持ってもらわねばならない。だが、彼らはたいした責任は感じていない。

 さんざん自分たちの思い通りにやって、うまくいかないときは……学校に責任を押し付ける。学校が、親たちのやり損なった躾の後始末を任されるのである。前にも述べたが、躾は幼児期にしておかないと、始末におえない。学童期になっての躾のやり直しはとてもできない。やれるとしたら、一度出来そこなった人格を破壊するような洗脳に近いやり方に頼らざるを得ない。そんな手段が採用されるはずはない。

 結局、家をなくした弊害が子供の躾におよび、そのし損なった躾で育った成人が社会の構成員となって、社会は負のラセンをたどるしかない、それが今の現状ではないか……そして、そんな構成員でつくられる国家の行く末は? 想像するのも、恐ろしいくらいであるが……どうしようもない。諸行無常と、ただ眺めているしかないようである。


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